ダバダ~ダ~ダ、ダバダ~ダバダ~♪ 違いが分かる男・遠藤周作。『沈黙』の舞台、長崎市の遠藤周作文学館へ行ってみました。ここへ来ればあなたも違いが分かる人になれるかも?
『沈黙』の舞台長崎の記念館
遠藤周作文学館はまじめな記念館ですが(遠藤周作こと狐狸庵先生は十分奇人で珍だけど)、個人的な思い入れからご紹介することにしました。
長崎の地にこの記念館があるのは不朽の名作『沈黙』の舞台だから。生前の愛用品、遺品、蔵書などがありますが、ファン必見なのは生原稿。丸まっこく可愛らしくて、狐狸庵先生らしい字でしたよ。
写真撮影禁止なので個人的な思い出
残念ながら写真撮影は玄関ホールのみなので、個人的な思い出を書きます。中学生の頃遠藤周作氏にはまりまして、作品を片っ端から読みました。狐狸庵シリーズからキリスト教ものまで。飄々としたエッセイも面白かったし、『沈黙』や『海と毒薬』には胸を突かれました。「閑話休題」という言葉を覚えたのも氏の作品からだったなあ。
遠藤周作氏の二面性
私が遠藤周作氏に惹かれたのは、彼の二面性です。何度も肺の手術をして病気と闘い続ける一方、劇団を作ったりテレビに出たりして人を笑わせる。生か死かという重いテーマの小説を書く一方、ユーモアたっぷりのエッセイ集をしたためる。
遠藤周作氏の二面性
地を這いながら深刻に物を考え、常に笑いを忘れず、フットワーク軽やかに駆け回った人でした。生前「くそじじいになりたい」とおっしゃっていた遠藤先生、私も頭のいかれたくそばばあになりたいと思いました。智の人であり、奇の人でもある。私も彼のように二つの人生を生きたい。
もう一度小説を読みたくなる場所
遠藤周作文学館は真っ白な壁面が雄大な五島灘に映える建物です。すがすがしい風に吹かれつつ、もう一度文庫を手に取ってみたくなりました。もちろんネスカフェゴールドブレンドを味わいながら。(2007年11月09日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
遠藤周作文学館(えんどうしゅうさくぶんがくかん)
住所 :長崎県長崎市東出津町77
電話 :0959-37-6011
時間 :09:00~17:00(入館16:30まで)
休館日:年末年始
入館料:大人360円
駐車場:無料
関連URL:遠藤周作文学館ホームページ