佐賀県唐津市。唐津湾と虹の松原を一望できる鏡山に、巨大な男根と女陰のリアル過ぎる道祖神が祀られています。ここは鏡山道祖神。私の背丈ほどもあるインパクトありすぎな神様です。
唐津市のシンボル鏡山
鏡山の標高は283メートル。台形型の鏡山の上には鏡山神社と電波塔があります。鏡山という名前は神功皇后が山頂に鏡を祀ったことに由来します。昔話で佐用姫が、去りゆく船に領巾(ひれ:スカーフ状の布)を振ったのはこの山なんですよ。
鏡山道祖神への行き方
大きな鳥居をくぐってクルマで山を登って行くと、広い駐車場につきます。駐車場の脇にある公衆トイレの横の細道を歩いてさらに登ります。数分ほどすると道が二股に分かれていますので左側の道を進みます。
小道を進むと見えてくるのは……
以前はここに赤い鳥居がありそれを目印にできたのですが、私が訪れた時にはそれらしきものはありませんでした。舗装されていない小道を歩いていると、遠くに異様なモノが見えてきます。
巨大な道祖神にぎょっとする
道の行き止まりはちょっとした広場のようになっています。右手に巨大な鏡山道祖神(かがみやまどうそじん)、左に70cmほどのミニ道祖神が鎮座しています。道祖神を見慣れている私でもぎょっとしてしまうような光景です。
男女一体・ハイブリッド型の道祖神
佐賀県武雄の道祖神(さやんかみさん)を前にご紹介しましたね。鏡山道祖神は私の背丈(159cm)と同じぐらいあります。上部は男性型、下部の睾丸部分が女性型の性器になっています。ちゃんと穴も空いているリアル設計。男女両方のハイブリッド型でこれだけ大きい物は珍しいですね。
鏡山道祖神の由来
近くにある石碑にはこう書かれています。
鏡山道祖神の由来
俗称 さやんかみ
道祖神は日本における原始神の一つである。巨石をもって象徴され街路に座して悪霊を防遏する威力を有する神とされ即ち男女の生殖を象って神体とし男女下症の平癒良縁出産家庭円満商売繁盛幼児守護又旅行者(旅人)安全の神として村々の境界坂の上り口等に祀られてきた。特に家庭円満の基礎は夫婦(男女)の営みの成功(性交)に依るものであり精力の限りを尽して努力し打てし止まぬ不屈の行為が子供(金)を産み出す力となり子々孫々の繁栄をもたらす原動力となり商売繁昌の道しるべとされた命婦十一面観世音菩薩 祈神奉賛
よく見るとすごいこと書いてある
ふーん……と流してしまいそうになりますが「精力の限りを尽して努力し打てし止まぬ不屈の行為が子供(金)を産み出す力となり」という部分など、作者の方の熱意がビシビシつたわってきます。道祖神の後ろの部分にはお地蔵様も3体祀られていました。
昭和29年の復旧作業で見つかった道祖神
向かって左側にあるミニ(と言っても70cmはある)道祖神の由来。昭和28年(1953)の大洪水で市内あちこちの堤防が決壊し、後の復旧作業中に発見されたものとあります。粗末にはできないのでこちらに奉納されたんだとか。
広場に点在するものは?
あたりを見渡してみると、それらしき形に見える岩や木などが点在しています。男性器、女性器に見えるような自然物が発見されたらここに奉納することになっているのかしら。子宝・安産・夫婦和合などのご利益があるそうです。ガイドブックにはあまり載っていない穴場スポットでした。(2015年01月04日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
鏡山道祖神(かがみやまどうそじん)
住所 :佐賀県唐津市鏡6052-24 鏡山公園
時間 :拝観自由
拝観料:無料
駐車場:無料