岡山県美咲町のJR津山線・亀甲駅は、見たまんまカメの形をしている駅です。巨大なカメの頭が甲羅に見立てた屋根から突きだしています。目は時計になっていてキュート!
亀の形をした駅舎
横から見るとこんな感じ。私の大きさと比べると亀の頭の大きさは3、4メートルはあるでしょうか。屋根にはちゃんと甲羅模様もデザインされているんですよ。
明治33年に亀甲駅に
きっこうではなくて、かめのこうえきと読むんですね。中国鉄道(明治33年に開通:現JR津山線)の駅名に亀甲と名付けられて以来、亀甲駅は縁起の良い駅として有名になりました。
亀甲岩の不思議な伝説
でも命名の理由は地名が亀甲だったからではありません。この地に亀甲(かめのこう)岩と不思議な伝説があったからなんです。この写真がその亀甲岩。駅から5分ほど歩いたところにあります。ボコボコしていて、カメの甲羅のようでしょう?
伝説1:巡礼者
昔々、この地で行き倒れた巡礼者がいました。村人が巡礼者を供養して葬ると、ある月の晩に巡礼者を埋葬した地から大きな岩がせりあがりました。岩の上には弘法大師の尊像が乗っていました。その岩がカメに似ていたことから、亀甲岩と名付けて大切にするようになったそうです。弘法大師、全国に伝説残してますね。
伝説2:原田三河守
また別の説もあります。稲荷山城主であった原田三河守の娘が新免伊賀守に嫁いだ際、原田三河守は娘に里帰りして欲しかったので別荘を造りました。ある時その別荘に大きな岩が出現し、岩がカメの形をしていることを吉兆として喜んだと伝えられています。巡礼者説にしても、原田三河守説にしてもどちらも心温まる伝説ですね。
愛嬌のある亀の頭
亀甲駅の亀は目が時計になっています。口元がにやりと笑っているようでなかなか愛嬌のある顔をしています。このデザインをした建築家の方はユーモアセンスがありますね。
周辺にはカメにまつわるオブジェ
この駅がカメの形になったのは平成7(1995)年のこと。以来カメは地域のシンボルになりました。近隣にはカメにまつわるオブジェや建築物が点在しています。亀の橋にカメの形の看板。
トイレまでカメの形とは!
なんとカメの形の公衆トイレなんてものもあるんですよ! すごい徹底していますね。カメは建築やデザインに取り入れやすい形をしているのでしょうね。亀井さんや亀山さんなど亀のつくお名前の方はぜひ観光に訪れてほしい地です。
ほのぼのカメコレクション
駅舎の中にはカメグッズを集めた棚が置かれています。オモチャやフィギュア、ぬいぐるみまで、いろんなカメが大集合。駅の職員の方や住民の方から寄せられたものかしら。ほのぼのしていますね。
本物のカメも飼われている
一画には本物のカメも飼われていました。もぞもぞしたり、のんびり昼寝中のカメも。地元の小学生がカメを見に来たりするそうですよ。亀甲駅だけでなくぶらぶら散策してカメを見つけてみるのはいかが?(2008年05月06日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
JR津山線・亀甲駅(かめのこうえき)
住所 :岡山県久米郡美咲町原田1748-5
電話 :0868-66-0648