岡山と言えば桃太郎。でも実は桃太郎伝説は日本各地にあります。ではなぜ岡山が桃太郎の地と言われているのでしょうか? 桃太郎の元となった吉備津彦伝説の地・鬼ノ城を訪ねました。
温羅がたてこもった鬼ノ城
昔、吉備の国に温羅(うら)という鬼がいました。百済からやってきた鬼神・温羅は身の丈4メートル。人々を襲い人肉を食べるなど、暴虐の限りを尽くす温羅を退治するため、朝廷の命を受けて吉備津彦命(きびつひこのみこと)が遣わされます。その温羅が立てこもったとされるのが総社市の山城、鬼ノ城(きのじょう)です。
築城年代不明の難攻不落の要塞
鬼ノ城は古代朝鮮様式で再現されています。映画のロケに使えそうな要塞ですね。急勾配の山に石塁・土塁が今も残る鬼ノ城は、まさに難攻不落の要塞です。本格的な発掘調査が進むものの、築城年代は不明(紀元前説、5~7世紀説があります)。
鬼の釜、鬼の岩屋などの見どころも
城内面積、29万平方メートル。城郭に沿ってぐるりと2.8キロの遊歩道が築かれています。砦の他にも、鬼の釜、鬼の岩屋など謎に包まれた遺跡が多く点在しています。ゆっくり回ると2、3時間はかかる巨大な遺跡。温羅はこの山から吉備津彦に向かって次々と岩を投げたんですって。
吉備津彦スポットをまわってみよう!
古代ここで大きな戦いがあったんですね。こんな険しい山によくこれほど巨大な要塞を造れたなあと唖然。しかし吉備津彦伝説にまつわるスポットは鬼ノ城だけではありません。岡山の桃太郎に関する地をいろいろまわってみましょう。(2008年05月04日訪問)【麻理】
岡山・吉備津彦関連の地レポート
参考文献
地図&情報
鬼ノ城(きのじょう)
住所 :岡山県総社市奥坂1762
電話 :0866-92-8277(総社市商工観光課)
休業日:年中無休
料金 :見学自由
時間 :無料
駐車場:あり