富山市の神通川ダムを見下ろす山間に、何百体もの石像が並んでいます。ここはいったい何!? 富山の大富豪が作ったおおざわの石仏の森・ふれあい石像の里八百羅漢は仰天の珍スポットです。
富山市内からクルマで40分のおおざわの石仏の森
富山市内からクルマを走らせること40分あまり。どんどんと山深くなり、ダム湖も見えてきました。ここはおおざわの石仏の森。「おおさわ」と表記されることもあるようです。山を切り開いて作った斜面にたくさんの石仏が並んでいますよ。
500+300体、合計八百羅漢!
これらの石仏は、言うまでもなく五百羅漢。これまで日本全国様々な五百羅漢を見てまいりました。でも実はここの羅漢像は800体もあるんです。なんと通常より300体もオーバーする大規模羅漢ワールド。
大富豪・古河睦雄さんが費用6億円を投じて作ったもの
富山の故・古河睦雄さんは、富山市内に温泉施設、医療や福祉、不動産など幅広い事業を展開していた大富豪です。古河さんは1990年代に中国の盧進橋(ルウチンチャオ)先生という彫刻家に石仏の制作を依頼しました。なんとその費用6億円!
世界一にするためにさらに300体を追加注文
五百羅漢だから最初は500体の制作を依頼したものの、世界一の規模にするためにさらに300体を追加発注。しかもおおざわの石仏の森には並べきれないので、少し離れた場所にふれあい石像の里まで作って、そこに追加分300体を安置することにしたのです。富豪すぎる!
休息所で一休みできます
おおざわの石仏の森にある休憩所に管理人の方がいらっしゃったので、お話を聞いてパンフレットもいただきました。ちょっとした休息スペースもあるので、山の斜面を登って疲れた方はここで一休みさせていただきましょう。
800メートルほど離れた第二ポイントへ
管理人さんにふれあい石像の里の場所を聞いて、さらに800メートルほどクルマを走らせました。神通川のダムを右手に眺めながら、どんどこ山を登っていきます。
ふれあい石像の里へやってきました
5分ほどして、ふれあい石像の里に到着しました。こちらは管理事務所から離れているからか、おおざわの石仏の森に比べると草ぼうぼうでワイルドな印象。しとしとと雨も降り出したのでさっと見て回ることにしました。
お寺がないので宗教色は薄めです
お、いたいた。追加注文の300体の羅漢像です。でもここにはお寺はありません。おおざわの石仏の森とふれあい石像の里は、あくまで大富豪・古河さんが個人的に作った場所だからです。なので宗教色は薄め。
現代の服を着ている石像がたくさんあるけど……?
さあここからがふれあい石像の里の真骨頂ですよ。羅漢像の奥を見ると、どうみても現代の服を着た石像ばかりが並んでいるのです。なんだこりゃ? 実はこれらの石像は大富豪・古河睦雄さんの先輩、知人・友人・社員・親族の方々なのです! その数400体以上!
400人以上の知人・友人・社員を石像化
スーツ、着物、ドレス──様々な服を着た人々が石像になっています。台座を含めて約180センチほどもある石像が整然と並んでいますよ。これらのすべてが中国山東省文登市の工房で作られたもの。中国の職人さん大変だったでしょうねえ。
こんなスケールのでかい大富豪がいらっしゃるとは
台座には名前も刻まれていて、表情、ファッション、ポーズも個性豊か。知人・友人などが400人以上いることも、私のようなぼっちにとっては大変な驚きなのですが、その方々を全員彫像にしてしまうとは、いやはや古河さん、なんというスケールの大きなお金持ちなんでしょう。
知人・友人じゃない石像もちらほら
石像を一体一体見ていくのも大変楽しいのですが、中には人魚やビーナス、なんだかよくわからない動物(ニワトリ人間?)も点在していてそのカオスっぷりに唖然とします。もはや知人・友人の枠を越えて何でもありです。
富山でも一、二を争うほどの珍スポットです
なんとも不思議で珍妙な風景にめまいがしてきました。雨も激しくなってきたのでそろそろ退散することにしました。ここは富山でも一二を争うほどの珍スポットですね。一見の価値ありですよ。(2017年11月04日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
おおざわの石仏の森・ふれあい石像の里・八百羅漢(おおさわせきぶつのもり・ふれあいせきぞうのさと・はっぴゃくらかん)
住所 :富山県富山市牛ヶ増高割1092
電話 :076-467-5588
休業日:火曜日(11月16日〜03月31日は休業)
時間 :09:30~17:00
入場料:無料
駐車場:無料(大型バス6台、乗用車30台)