岐阜県美並村は平成12年までの20年間、日本の人口の中心地でした。そのPRとして1997年に作られたのが、日本まん真ん中センター。日本のど真ん中にはいったい何があるのか?
日本の人口のちょうど真ん中は?
日本の真ん中と言ってもいろんな考え方がありますが、日本まん真ん中センターは「国勢調査による市町村の人口の釣り合いがちょうど取れる所(重心)」という方法のど真ん中。しかしながら人口は徐々に東に集まる傾向があるので、日本の中心は2000年に武儀町にずれてしまいました。そして今もずれつつあります。
世界最大級の日時計モニュメント
建物全体の模型です。中央に巨大なつららのようなものが見えますね。1階のフロアから伸びたこの柱が巨大なアームで支えられています。これが日本の中心を指している針。
全高37.3mは「美並(373)」のシャレ
この建物は全体が全高37.3m。もちろん「美並(373)」というシャレ。建物の北側に数字型の石がおかれていて、影で時間が分かる、世界最大級の日時計モニュメントになっているんですよ。この日は天候が悪く、影がくっきり出ていませんでしたが。
かなりバブリーな建物
総工費22億5千万円。1997年設立から2000年に武儀町に日本の中心が移るまでのわずか3年間のセンターのために、22億5千万円(くどい)! ちなみに毎年施設維持のために3千万円が投入されているそうです。実にバブリー。だ、大丈夫か岐阜県。
消える運命にある珍スポットか
実は珍スポット王国である岐阜県は裏金王国岐阜県としてもマスコミに大バッシングされているのでした。ここも消える運命にあるのかもしれません。でも税金の使い道について云々というのは当ブログの趣旨からはずれるのでこれ以上は割愛。
ホールの周りに日時計の展示
ホールの周りには世界中で使われている日時計や、日時計の歴史についての展示があります。しかし寂しい展示だなあ。せっかく広い敷地があるので全く使い切れていません。
この地ゆかりの修行僧・円空の展示も
ホール自体もがらーんとしていますし、展示品も少ないのでどうもしょぼくれた雰囲気になってしまっています。日時計だけでまとめるのには無理があったのか、この地ゆかりの修行僧・円空と円空仏に関するコーナーも作られていますがかなり苦しい。
日本の中心、円空、薬草園とハーブティー喫茶?
また建物の外には薬草園が作られていて、地元の天然水を使ったハーブティー喫茶店も。でも「日本の中心」「円空」「ハーブ」というまるで無関係なものを持ってきているので、寄せ集め感たっぷりになってしまっています。
日本の中心で愛を叫べなかった……
某ベストセラみたいに「世界の中心」ならぬ「日本の中心」で何かを叫んでみたかったワタクシ。実際行ってみるとあまりの脱力感に「はあ……」というため息しか出ませんでした。とほほ。(2007年09月17日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
日本まん真ん中センター(にほんまんまんなかせんたー)
住所 :岐阜県郡上市美並町白山430-4
電話 :0575-79-3700
時間 :09:00~17:00
休館日:月曜(祝日の場合翌日)、年末年始
入館料:大人100円(円空研究センターのみ)
駐車場:無料(150台)