釘がびっしり打ち付けられた男根と女陰木「弓削神社」【熊本】

弓削神社
熊本市弓削神社は巨根伝説で有名な弓削道鏡ゆかりの神社。夫婦円満、子授けのご利益がある一方、浮気封じを願う参拝者も跡を絶ちません。釘が打ち付けられた男根・女陰型の木も。

熊本市にある二つの弓削神社

弓削神社
熊本市には川を挟んで二つの弓削神社があります、前回ご紹介した弓削神宮(ゆげじんぐう)とこの弓削神社(ゆげじんじゃ)です。こちらの弓削神社には弓削法皇社、上弓削神社という別命もあります。ややこしいので整理すると

(龍田町)弓削神宮・弓削神社【女神・孝徳天皇を祀る】

(弓削町)弓削神社・弓削法皇社・上弓削神社【男神・弓削道鏡を祀る】

そして両方の神社を合わせて「弓削神社」ということもあるので他県から来た人は混乱してしまうかもしれませんね。

パートナーの浮気の虫をピタリと止める「弓削神宮(弓削神社)」【熊本】
熊本市の弓削神宮は夫婦円満、子宝成就、浮気封じのご利益があります。境内には大小様々な男根・女陰が奉納されているのですが、背筋がゾ〜ッとするような物が山積みになっています。

弓削神社の男神は毎晩弓削神宮の女神のもとへ通っていた

弓削神社
弓削神社は白川の左側の岸にあります。こちらの弓削神社は男神を祀っていて、毎晩女神を祀る弓削神宮へ川の飛び石を渡って夜這いをしていた──という面白い伝説も残っています。でもどちらかというと女神の弓削神宮の方が立派な感じがしました。こちらはひっそりとしていて素朴なイメージ。

階段付きの大きな男根石像

弓削神社
巨大な石の男根像が奉納されていました。コンクリート製の階段があるということはここに上ってOKということですね。これは面白い参拝方法です。私もナデナデしてきましたよ。

こちらはあまり男根・女陰木が見当たらないようだけど……

弓削神社
ここも弓削神宮と同じく昭和28年の白川の大洪水で、奉納された大量の男根・女陰型の木が流出してしまいました。境内をぐるっと見てみましたがさきほどの石像以外にはそれらしきものが見当たりません。洪水以降はあまり奉納されなかったのかなあ。

昔は藁人形の呪いの儀式も行われていた

弓削神社
拝殿の裏側にまわってみると──あっ、こんなところに隠してあった! 弓削神社は弓削神宮に比べると暗いイメージです。それもそのはず。説明書きによると弓削神社は終戦まではうっそうたる木々に覆われていて薄暗く、真夜中には呪詛のために藁人形を杉の木に打ち付ける人もいたんだとか。怖……。

物置小屋にたくさんの男根・女陰木が

弓削神社
物置小屋を覗いてみると、こんなところに例のものが。弓削神宮にも大量にあった男根・女陰型の木です。大小様々ですがそれぞれびっしりと釘が打ち込まれています。無造作に棚の上に積まれていたり、箱に放り込まれています。

鬼気迫るものを感じました

弓削神社
隠されるように積まれている浮気封じの男根・女陰。個人的には弓削神宮よりこちらの方が鬼気迫るものを感じました。見てはいけないものをこっそり見てしまった背徳感というか……。

木を切ったり削ったり、釘を何十、何百と打ち付けたり──と結構時間がかかると思うんですよね。その作業中の彼ら彼女らの心の中を考えると暗い気持ちになります。

東洋のラスプーチンって?

弓削神社
余談ですが、よく弓削道鏡のことを「東洋のラスプーチン」と言いますが(高校の時の日本史の先生も言ってた)、時代的にもあっちが「ロシアの弓削道鏡」って言われるべきじゃないのかなあ。たぶんロシア人には弓削道鏡ってあんまり知られてないと思うけど。

熊本地震の爪痕が残る境内

弓削神社
2016年04月14日に起った熊本地震の爪痕が、ここにもありました。灯籠は倒れたままに、そして鳥居の上の方が破損してしまっています。熊本の震災はあまりメディアに取り上げられず、復興もあまり進んでない気もします。当ブログの記事を読んで熊本を訪れる観光客が増える(そして地元にお金を落としてくれる)といいなあと思っています。(2017年05月06日訪問)【麻理】

参考文献

地図&情報

弓削神社(ゆげじんじゃ)

住所 :熊本県熊本市東区弓削町258
時間 :参拝自由
拝観料:無料
駐車場:無料
関連URL:上弓削神社 – Wikipedia

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